牧場物語

大好き

「アカリ」そう呼ぶ声がとても優しくて、何だか照れくさい。だから前とは全く違うねとからかうように言うと照れたように彼は笑った。くしゃりとした笑顔が何だかとっても可愛く見えて、私はまたつられて笑顔になる。そんな幸せな日々。大好きな人と共に過ごせ…

青春メモリィ

 「これでいいかな、ジーナちゃん」「ええ、とっても素敵だと思いますわよ」「ティナさんって、お料理が上手でしたのね」「えへへ、ありがとー。でもそういうジーナちゃんもディアちゃんも、とっても上手だよ」「ありがとうございます」「嬉しいで…

liar man

  【     ティナ君へ      】春風が街の中を流れようとする季節となりましたね。きっと君のいる街では、まだまだ寒いのだろうけれど、元気でやっていますか?ぼくはちゃんと元気でやっているよ。今居るところでは、様々な植物が新たな生命の誕生…

神様、お願いです 僕の最初で最後の頼みを聞いてください

冬の12日の朝六時時計の針が12を指した瞬間、予めセットしていたベルが鳴る。虚ろな意識の中、「よし、計画通りだ」と呟く。しばらくボーとした後に、ハッキリした意識の中で一つだけ計画に背いた物があったと気づいた。たった一つだけ計画通りにならない…

おすそ分け

夏の暑い日、今日も町中に元気な声が響く。その声の主は、まだ小さな牧場を営む牧場主。 >おすそ分け夏の表情はコロコロ変わる。泣いたり、笑ったり、怒ったり。そんな中、今日は汗がしたたるほどの快晴。ハヤトは風にでも当たろうかと思い、どこか当…

勇気の一歩

 いつも明るい彼女は、憧れでそして好きな人だった。遠くから見つめるだけの恋だけど、いつかは話せるように。僕にも勇気が出ますように。そう、ソッと願ってる……。 勇気の一歩 「おはようっ!」明るい大きな声がルーンの…

悪戯な瞳が 好き

「カイってそういえば…」「…ん?」「夏しか居ないんじゃなかったけ?」そう言うと、悪戯っ子の微笑みを私へ向けてきた。悪戯な瞳が 好きカイは夏しか居ないことを、私は今更になってようやく気がついた。何だか自然と会話をして、毎日のように私の牧場に赴…

主人公ズ

 「やっぱりさ、割に合わない仕事だったんだよ」そう言ってピートは小さな音を立ててブドウ酒のジョッキを置いた。その様子から見るに、もうすっかり酔っているようで誰もが愛想笑いをするだけでとめようとはしなかった。こういうことがピートには…

夕暮れノイ

走れ――――――走れ―――――――――走れ、走れ、走れ――――――――――――後ろで叫んでるジジイの声なんて、届かないところまで。風を切った気がした。髪が走る方向に逆らい、流れていく。一瞬で過ぎ去る町並みも、全てが綺麗に見え、さっきまで嫌な…